今回は最近注目されているSolanaネットワークのRaydium(レイディウム)について、メリット・デメリット、Raydium(レイディウム)とはどんなものなのか?解説していきます。
最近ではTwitterなどで有名な仮想通貨系インフルエンサーの方々がRaydium(レイディウム)の魅力についてツイートしたり、実際に運用しているなど、非常に人気が高まり注目されています。
ただ「Raydium(レイディウム)ってそもそも何?」という方もいると思うので、今回はRaydium(レイディウム)について分かりやすく画像も交えて、包括的に解説していきます。
Raydium(レイディウム)とは?
Raydiumの特徴について解説していきます。大きくは以下の項目になります。
- Solanaチェーン上のDEX(分散型取引所)
- AMM形式を採用していてRAYなどを稼ぐことができる
- ガス代がETHやBSCに比べて安い
- 処理能力が高い
- 板方式のトレードが可能
- AcceleRaytor(アクセラレーター)というIDOプラットフォームがある
それぞれについて解説をしていきます。
Solanaチェーン上のDEX(分散型取引所)
Raydium(レイディウム)は、DEX(分散型取引所)です。
Solana(ソラナ)ブロックチェーン上に構築されているDEXで、他の人気DEXと同様に「スワップ(取引)」「ファーミング」「ステーキング」「IDO」ができます。
なお年利は150%越えと非常に高く、人気・注目されていることがわかります。
DEXは今までの取引所と何が違うのか?という点については参考になる記事があります。そちらを是非読んでみてください。
AMM形式を採用していてRAYなどを稼ぐことができる
RaydiumはAMM形式を採用していて、ファーム・ステーキングによりRAYを稼ぐことが可能です。
各チェーンの主要DEXの中では年利も高い方に設定されています。
ガス代がETHやBSCに比べて安い
DEX(分散型取引所)の有名どころと比べてRaydium(レイディウム)は手数料が安いことからこれから人気が出てくると予想されています。
- ETHのUniSwap(ユニスワップ):ガス代約$20
- BSCのPancakeSwap(パンケーキスワップ):ガス代約$1
- SOLのRaydium(レイディウム):ガス代約$0.001以下
ETHやBSCチェーンのDEXに比べて遥かにガス代が安くなっています。
ちなみになぜガス代が安いのかというと、Solana(ソラナ)ブロックチェーンを採用しているからです。ガス代というのは、どのブロックチェーンを採用するかによって左右されます。
例えば、「UniSwap(ユニスワップ)」はイーサリアムというブロックチェーンを採用しています。「PancakeSwap(パンケーキスワップ)」はBSC(バイナンススマートチェーン)というブロックチェーンを採用し、安い手数料を実現し人気が出ました。
PancakeSwap(パンケーキスワップ) | BSC(バイナンススマートチェーン) |
UniSwap(ユニスワップ) | ETH(イーサリアム) |
Raydium(レイディウム) | Solana(ソラナ) |
処理能力が高い
現在、UniSwapが採用しているイーサリアムでは処理能力のスピードや手数料の高さが問題視されています。
しかし、Raydium(レイディウム)が採用しているSolana(ソラナ)ブロックチェーンは処理が高速で、しかもBSCよりも手数料が安いです。
このSolanaの処理能力が凄まじく、この処理能力のおかげで「スケーラビリティ問題(取引混雑時の手数料高騰/ガス代高騰)」に強力な耐性があります。
板方式のトレードが可能
RaydiumにはCEXにあるような板取引型のトレードができるUIがあります。これはDEXではかなり珍しいです。
私は実際には使ったことはないですが、指値を入れることができる場合にはトレードの戦略がかなり幅広くなりますからね。
ただ、Telegramなどを見ている限り稀に表示バグに遭っているユーザーもいるようなので、使う際には注意が必要です。
AcceleRaytor(アクセラレーター)というIDOプラットフォームがある
RaydiumにはAcceleRaytorというIDOプラットフォームがあります。「RAY」というトークンにちなんで名前がつけられているのでスペルミスではありません。
AcceleRaytorによるIDOローンチは既に何回か行われていて恒例化しています。IDO直後は多少ネットワークが重くなる傾向があります。
回数 | トークン名 |
第1弾 | MEDIA(Media Network) |
第2弾 | MER(Mercurial Finance) |
第3弾 | SNY(Synthetify) |
第4弾 | SLRS(Solrise) |
第5弾 | LIKE(Only1) |
第6弾 | ATLAS & POLIS(Star Atlas) |
第7弾 | GRAPE(Grape Protocol) |
2021年10月15日現在で既に第7弾まで行われています。私は第1弾しか参加していませんが、基本的に毎回複数のプール割当が用意されています。
「何日までにRAYのシングルステーキングに◯◯RAY以上ステーキングしておく」などのルールが定められており、毎回ルールが変わるため参加する場合には確認しましょう。
もちろん、条件をこなさなくとも「一般セール」には参加可能です。
Raydium(レイディウム)のメリット/デメリット
メリット
- 処理能力が高い
- 手数料が安い
- 注目度が高い
先ほども解説した通り、Raydium(レイディウム)はSolana(ソラナ)ブロックチェーンを採用しているため、処理が早く手数料が安いです。
2021年の2月にローンチされ比較的若いDEX(分散型取引所)ですが、数あるDEX(分散型取引所)の中ではすでにいいポジションについています。
Solanaの高騰によって一気に話題性が上がったこともあり、認知もかなり広がっています。
デメリット
どのDEX(分散型取引所)にも共通しますが、ブロックチェーンに問題が起こるとRaydium(レイディウム)にも影響が及ぶ可能性があります。
また、ネットワークトークンであるSolana(SOL)の価格の影響を受けます。
運営の資金の持ち逃げやサービス終了などの懸念もありますが、Raydiumのドキュメントなど見ても今のところ随時更新されていて、利用者に対しての情報共有などちゃんとしているなと印象を受けます。そこまで心配する必要はないかと思います。
特に目立ったデメリットがあるわけではないのでこれといって心配する必要はないかと思いますが、他の人気DEX(分散型取引所)同様に運用する際はテレグラムに参加したり、公式ツイッターなどから情報収集をして自己責任で利用するようにしましょう。
Raydium(レイディウム)の使い方
Raydium(レイディウム)を利用するには
- Sollet(Solanaのウォレット)を作る
- SOLをバイナンスで購入する
- 購入したSOLをSolletに送金
- RaydiumとSolletを接続する
- RaydiumでSOLをRAYに交換
という流れになります。これから画像付きでやり方を解説していきます。なお、画像は全てPCでの表示画面になるので、iPhoneアプリなどの表示画面とは異なる場合がります。
①Sollet(Solanaのウォレット)を作る
Solletを開くと、一番最初の画面に「新しいウォレットを作成する」と表示されているので、そこから表示されている手順通りに操作していくと簡単にウォレットが作れるので、ここでの詳しい解説は割愛します。
② SOLをバイナンスで購入する
次にバイナンスでSOL(ソル)というトークンを購入します。
なぜSOL(ソル)を購入する必要があるかというと、このSOL(ソル)で手数料(トランザクション)の支払いを行うからです。
このSOL(ソル)がなければSwapもできませんし、とにかく全ての取引ができません。なのでSOL(ソル)というトークンを買います。
「SOL(ソル)を購入するにはFTXという取引所で購入すると良い」と書かれている記事が多いのですが、今回は初心者の方でもやりやすいbinance(バイナンス)を使ってSOL(ソル)を購入していきたいと思います。
バイナンスの取引画面を開いてSOL/USDTまたはSOL/BUSDを開きます。(今回はSOL/BUSDを利用します。)
「購入」「マーケット」を選択して、いくら購入するか金額を入力します。入力したのち緑ボタンの「購入 SOL」をタップして購入します。これでSOL(ソル)の購入が完了です。
③ 購入したSOL(ソル)をSolletに送金する
binance(バイナンス)の「ウォレット概要」というページを開きます。先ほど購入したSOL(ソル)のアイコンが表示されているので、その隣にある「出金」ボタンをタップします。
次に左にある「通貨」の欄で「SOL」を選択し「受取人のSOLアドレス」と「合計額(出金額)」を記入し「提出」ボタンをタップします。(※「受取人のSOLアドレス」の入力方法は次で説明します。)
※「受取人のSOLアドレス」の入力方法
まず手順①で作ったSolletを開きます。SOLが表示されているのでそこをタップします。
次に「RECEIVE」をタップします。
SOLアドレスが表示されるのでコピーします。
再度、binance(バイナンス)の出金画面に戻り「受取人のSOLアドレス」のところに、先ほどコピーしたSOLアドレスを貼り付けます。
「受取人のSOLアドレス」を貼り付け「合計額(出金額)」も入力したら、黄色の「提出」ボタンをタップします。
「メール認証コード」「スマホ認証コード」「Google認証コード」が送られてくるので、それぞれ送られてきたコードを入力したら「提出」ボタンをタップします。(「メール認証コード」「スマホ認証コード」は欄の右隣にある「コードを送信」をタップするとコードが送られてきます。)
このような画面が出たら、出金完了です。(3分ほどでSolletに着金します。)
ちなみにSolletに着金すると手数料分が引かれた金額がこのように表示されます。
④RaydiumとSolletを接続する
SOLをRAYに交換するには、RaydiumとSolletを接続する必要があるので、まずはRaydiumを開きます。Farmにタブを合わせて、右上にある「Connect」ボタンをタップします。
このように表示が出てくるので「Sollet」をタップします。
左上にSolletの画面が小さく表示されるので、Solletの自分のアカウントのパスワードを入力し、右下の「UNLOCK」をタップします。
次に、同じくSolletの小さい画面の方に「CONNECT」と右下に表示されるので、そのボタンをタップするとRaydiumとの接続が完了します。
⑤RaydiumでSOLをRAYに交換
Solletを開いて、右上にある「+」ボタンをタップします。
次にRAYを選択します。
RAYが追加されるとこのように表示されます。
そして次にRaydium(レイディウム)を開き、交換する通貨(今回はSOLとRAY)を右のタブから選択します。次にSOLの数量を入力し「Swap」のボタンをタップします。
再度左側にSolletの画面が表示されるので「APPROVE」をタップします。これでSwapができました!
Raydium(レイディウム)でLPを作成してステークする方法
今回はLP作成から解体まで、一連の操作方法を解説します。手順は次のとおりです。
- LPを作成する
- ステークする
- ステークを解除する
- LPを解体する
LPを作成する
まず下の画像の上部にある「Liquidity」にタブを合わせて、それぞれSOLとRAYを選択します。次にSOLの数量を入力し「Supply」のボタンをタップします。
左側にSolletの画面が出てくるので「APPROVE」をタップします。
ステークする
上部にある「Farms」をタップします。
「RAY-SOL LP」をタップし、右側にある「Stake LP」をタップします。
数量を入力して「Comfirm」をタップします。
再度、Solletの画面が表示されるので「APPROVE」をタップします。これでステーク完了です。
ステークが完了するとこのように表示されます。
ステークを解除する
まずは「−」をタップします。
数量を入力し「Confirm」をタップします。
「APPROVE」をタップしたらステーク解除の完了です。
LPを解体する
上部にある「Liquidity」をタップします。
「Remove」をタップします。
数量を入力し「Confirm」をタップします。
「APPROVE」をタップします。これでLPの解体操作が完了です!
Raydium(レイディウム)各機能の簡単な紹介
Raydiumの各機能についての簡単な紹介をします。
- Trading(トレーディング)
- Swap(スワップ)
- Liquidity(リクイディティ)
- Pools(プール)
- Farms(ファーム)
- Staking(ステーキング)
- AcceleRaytor(アクセラレーター)
- DropZone(ドロップゾーン)
- Migrate(マイグレート)
- Info(インフォ)
※2021年10月15日時点(変更されている可能性あり)
【Raydiumの機能】①Trading(トレーディング)
冒頭でも紹介した板取引型のトレードページになります。CEX同様の注文方式を行うことができます。
基本的には使い方はCEX同様ですが、CEXと違う点はブロックチェーンに直接書き込んでいく点です。そのため、決済完了時などには少しもっさり感を感じるでしょう。
とはいえ、DEXの低い手数料で指値ができるのは非常に有用です。
【Raydiumの機能】②Swap(スワップ)
DEXでよく見るスワップの画面になります。
まだDEXアグリゲーターが普及しきっていないSolanaでは、Raydiumのスワップ画面は割と使うことになるかと思います。
最近は試していないですが、以前は通貨交換時の自動ルーティング機能が使えない時がありました。(STEP→USDC→RAYのように他のトークンを経由するスワップ)
【Raydiumの機能】③Liquidity(リクイディティ)
スワップの次はLiquidityのページです。流動性提供のためのページですね。
LPを作成したり解体したりする用のページになります。
【Raydiumの機能】④Pools(プール)
プールと書いてありますが、このページ自体にはプールできる機能はなく今のプール状況の統計ページになります。流動性の量や取引高などを確認できます。
ほとんどの場合は一番右の項目「1y Fees / Liquidity」を見るといいでしょう。LPあたりの手数料収入について記載があります。
【Raydiumの機能】⑤Farms(ファーム)
LPを用いてのファーミングページになります。
「Fusion」というファーム種類は、RAY以外のトークンを稼ぐことができます。(複数トークンもらえるものもある)
【Raydiumの機能】⑥Staking(ステーキング)
シングルステーキングページです。昔はRAY以外のトークンを預けられた気がしますが、今はRAYだけとなってしまいました。
とはいえ、AcceleRaytorでRAYシングルステーキングが条件に入ることが多く、以外と登場回数が多いページです。
【Raydiumの機能】⑦AcceleRaytor(アクセラレーター)
AcceleRaytorというIDO用のページになります。今までのIDO一覧を再度掲載しておきます。
IDO中はこのページを操作していくことになります。普段はすでに終わったIDOの一覧が載っています。
回数 | トークン名 |
第1弾 | MEDIA(Media Network) |
第2弾 | MER(Mercurial Finance) |
第3弾 | SNY(Synthetify) |
第4弾 | SLRS(Solrise) |
第5弾 | LIKE(Only1) |
第6弾 | ATLAS & POLIS(Star Atlas) |
第7弾 | GRAPE(Grape Protocol) |
IDOに参加したい場合にはRaydiumの公式テレグラムなどに参加してアナウンスを確認しておきましょう。
【Raydiumの機能】⑧DropZone(ドロップゾーン)
NFTに特化したプロジェクトチームサポート用のプラットフォームです。ほとんどIDOのようなものと思っていいでしょう。
【Raydiumの機能】⑨Migrate(マイグレート)
Migrateの処理が必要になったときに操作するページになります。
Migrate(移管)は、DEXのコントラクトが変更されてLPの再作成が生じたり、トークンのバージョンが上がりトークンの移行をする必要があるときなどに行います。
基本的にはアナウンスが来たらやればいい内容です。
Raydium(レイディウム)関連トークン(RAY・SOL)について
まず、Solana(SOL)とRaydium(RAY)はネットワークトークンとその主要DEXの独自トークンになります。
ETHにおけるETHとUNI、BSCにおけるBNBとCAKEみたいな関係性です。
RAYの特徴・価格推移
RAYはRaydiumでファームできる独自トークンなので、Raydiumの成長度合いと連携します。
AcceleRaytorなどでRAYのシングルステーキングが必要になるケースが多く、一時的に需要が多くなるパターンが多いです。
ただ同時期にAcceleRaytorの需要を見込んで売り抜けるユーザーもいますので、AcceleRaytorに参加したはいいけどRAYの価格が下がってマイナスというケースも起こります。
実際、常に右肩上がりのチャートのトークンではないので購入の際にはきちんとトークンの内容を見直しましょう。
SOLの特徴・価格推移
SOLはSolanaネットワークのネットワークトークンの為、SolanaネットワークのDeFiプロジェクトが賑わうとつられて上昇します。
特にSolanaはERC20のフォーク系列のチェーンと少々異なるため、「SOLネットワークに触るならSOLを一度購入する必要がある」ケースが多いです。
そのため、新規で参加してくるユーザーは基本的にはSOLを購入する必要性があるので、価格が上がります。
また、バイナンスなどの主要CEXでも購入することができSOLネットワークにもしっかり対応している点もいい点でしょう。
Raydium(レイディウム)のまとめ
実際にRaydium(レイディウム)を操作してみると実感できるのですが、読み込みがとにかく早くサクサク操作ができます。
- Solanaチェーン上のAMM形式のDEX
- 処理能力が高く、ガス代が安い($0.001以下)
- 板方式のトレードが可能
- AcceleRaytor(アクセラレーター)というIDOプラットフォームがある
Solanaのトークン価格が一気に上がったことで認知度が上がりましたが、まだまだ参入してる人が少なくこれからさらに利用者数は増えると見込んでいるので、今のうちに参入してみるといいかもしれません。
マイナーな印象があり、まだ発展途上と言えますが、気になる方はぜひ利用してみてください。