今回の記事では、パンクシーの絵画NFTに関する情報について解説していきたいと思います。
パンクシーの絵画と言えば様々なニュースでとりあげられていましたが、そこから分かるNFTの注意点について紹介していきたいと思います。
『NFTを始めてみようと思っていた』『NFTを始めたばかり』そんな方は、是非最後まで読んでください。

バンクシー作品が本人に無許可でNFTとして出品される

バンクシー作品の『SPIKE』が、NFT化されオークションサイトValuartで2800万円で取引されました。
元々は壁に書かれていた『SPIKE』という部分を削り取った作品であり、これが今回3DスキャンによってCGとして再現されValuart社の共同出資者のオペラ歌手であるヴィットリオ・グリゴーロさんの歌声と一緒にNFT化され販売されています。
収益の半分が慈善団体に寄付されるとのことでしたが、この作品はバンクシーの許可がなくNFT化され議論を起こしています。
NFT化する際に気をつけたい事は、現物の作品は所有権としての権利は得ることが可能ですが著作権までを証明されるモノではありません。
その為、鬼滅の刃や有名な漫画などをNFT化すること自体は可能ですが著作権があるモノを自分が販売・製造する権利はないということは一つ覚える必要がありそうです。
バンクシーの作品が焼却されNFTに
バンクシーの作品の一つである『Morons』が燃やされ、それがNFTとしてOpenSeaで販売されました。
このNFT作品は、バンクシー自らが設立したバンクシー作品認証機関の認証を得ている作品であり本物で有ることは証明されています。この焼印した投資家グループは、NFT化するために燃やし得た収益は全て慈善団体に寄付されるとのことでした。

実際にサイトにて確認したところ228.69ETH=日本円で約1億円で購入されていました。
では、なぜ燃やしたのかというとNFT化する為にはこの現物が不要になってしまうからです。NFTはデジタル資産である為、現物とデジタルの両方の世界に本物があると所有権をもっている人が2人になってしまします。
これが可能になってしまうと『どっちが本物なのか??』という問題がでてきてしまいます。
そのため、現物を燃やす必要があったということになります。少し残念な部分もありますが、NFT化するにあたって注意したい点ではあります。
バンクシーの偽物NFTアートが34万ドルで…
バンクシーのNFTアートがOpenSeaで販売され『日本円で3750万円ほどで落札』。
しかし、このバンクシーの作品がなんと偽物でした。
落札者は、購入後にバンクシーのウェブサイトからNFTアートのページが消えたことで不思議に思いその後の調べで偽物だったことが判明しました。その後、出品者からの返金がありこの事件は終わりを迎えますがなかなか異例の展開ではあります。
このように、自分が支払いを終えた後に偽物だったと気がつく事もありそうですし、偽物と気がつくことなく保持してしまっている事もでてきそうですね。
今回の事例で分かることは、偽物であってもNFT化できてしまうという点です。
これが、NFTの懸念点ではあります。自分が権利者でなくても出品が可能でマネタイズできてしまうという部分においてはNFTのデメリットの一つです。
補足①:バンクシーとは?

バンクシーはイギリスを拠点とする芸術家です。
匿名の為、具体的な情報がない為ミステリアスではありますが世界中でとても人気があるアーティストです。
社会問題にむけられた作品が多く、グラフィティ(エアロゾールアート)というスプレーなどを利用し壁などに絵や文字を書く作品で有名です。
ただ、近年バンクシーの作品が高額で売買されるなど影響力が拡大したことでバンクシーのグラフィティだけを合法扱いすることに疑問視することも増えているそうです。
補足②:NFTとは?
NFTとは、日本語にすると非代替性トークンと呼ばれます。

仮想通貨技術のブロックチェーンを利用したデジタルデータです。
このブロックチェーンを利用する事で、デジタルデータに価値を創造することが可能になりBTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)のようにNFT(非代替性トークン)にも資産価値が発生します。
今回はバンクシーの絵画NFTによるニュース情報をまとめましたが、自分も被害者側になりうるリスクがあるという事を理解し取引には十分注意してください。