今回の記事では、AlphaHomora(アルファホモラ)でのBSCレバレッジファーミングについて解説していきたいと思います。
『AlphaHomora』とは、イールドファーミングや流動性提供にレバレッジをかけることができるサービスでAlphaFinance Labが運営するプロジェクトです。
2020年10月頃にBinance Launch PadにてIEOを実施し、プロジェクトをローンチさせました。
現状Alpha Financeのガバナンストークンとして『ALPHAトークン』を発行しており、投資家はAlphaHomoraを使うことで、イールドファーミングのポジションに2〜3倍のレバレッジをかけて運用することができます。
このAlphaHomoraがバイナンススマートチェーン上でも利用できるようになったので紹介していきます。
AlphaHomora(アルファホモラ)の概要
項目 | 内容 |
名称 | AlphaHomora(アルファホモラ) |
ガバナンストークン | $ALPHA CoinMarketCap (執筆時は$1.85) |
ジャンル | レバレッジイールドファーミング |
URL | https://homora-bsc.alphafinance.io |
チェーン | Binance Smart Chain(BSC) |
監査状況 | PeckShieldから監査済み |
『AlphaHomora(アルファホモラ)』のジャンルはレバレッジイールドファーミングです。
そのため、『レバレッジイールドファーミング』についてまずは簡単に解説していきたいと思います。
レバレッジイールドファーミングとは?
レバレッジイールドファーミングは、名前の通り「レバレッジ」と「イールドファーミング」の合体です。
ですので、「レバレッジ」と「イールドファーミング」をそれぞれ理解すると意味がわかってきます。
レバレッジとは?
レバレッジとは、運用する元金に倍率を掛けて運用する方法になります。証拠金取引などと呼ばれることがありますね。
例えば、今手持ちの資金が100万円だとしたときに、200万円分を借り入れて300万円として運用するようなイメージになります。実際に、運用するイメージを掴んでもらったほうがこのレバレッジのメリット・デメリットがわかるかと思います。
- 100万円で運用した場合
→10万円の利益 - 200万円を借りて300万円で運用した場合
→30万円増える→借りた200万円を返す→30万円の利益
上の①②のパターンで元手はどちらも100万円ですが、②のパターンのほうが20万円多く増えていることになります。
月利10%の運用先があったとして、100万円で運用した場合は月の利益が10万円です。ところが、300万円で運用すると月の利益は30万円となります。この仕組み(レバレッジ)を生かして運用していきます。
この例は増えたパターンでしたが、実際には損失も倍率がかかってしまいますので、レバレッジは損益に倍率をかけるものだと思ってください。
イールドファーミングとは?
イールドファーミングとは>>>
AMMに流動性を提供した場合に、報酬としてトークン(通常は預けたものと別のトークン)を受け取る仕組みのことです。
このAMMの仕組みはPancakeSwapなどで当然のように利用されていますので、まだ触れたことがない方はそちらからやってみることをおすすめします。
例えば、PancakeSwapの例ですとBNB-BUSDペアを預け入れると、$CAKEを受け取ることができます。
レバレッジイールドファーミングのまとめ
この「レバレッジ」と「イールドファーミング」の組み合わせがレバレッジイールドファーミングとなります。
100万円分のBNB-BUSDペアにレバレッジを掛けて、300万円分のBNB-BUSDのペアとして運用できるようなイメージを持てればOKです。
AlphaHomora(アルファホモラ)のメリット4つ
Alpha Homoraはレバレッジを掛けられるところ以外にもメリットがあります。
- レバレッジをかけてイールドファーミングをしたい(少ない元手で大きな利益を生みたい)
- BNBを貸し出して利益を得たい
- レバレッジを掛けずに通常のイールドファーミングをしたい
- LPペアを作らずにイールドファーミングを開始したい
①レバレッジをかけてイールドファーミングをしたい
これは先程説明したようにAlpha Homoraの特徴になります。
運用開始資金が少なくても、レバレッジをかけることで最大3倍の資金での運用を開始できます。3倍の資金になるということは、利益や損失も3倍になります。
この損失部分の考えもしっかり持った上で運用しましょう。
②BNBを貸し出して利益を得たい
AlphaHomoraではシンプルにBNBを貸し出す(BNBのみでイールドファーミングするイメージ)をすることも可能です。
BNBを入れておけば、あとはAlphaHomoraが全て自動で最適化してくれます。
③レバレッジを掛けずに通常のイールドファーミングをしたい
AlphaHomoraには、イールドファーミングの最適化ストラテジーが搭載されています。簡単に言えば、利益を最大化させるための運用の自動化です。
この仕組みのみを利用したい場合には、レバレッジを1倍に設定して運用すれば、レバレッジをかけずに運用することができます。
④LPペアを作らずにイールドファーミングを開始したい
AlphaHomoraでは、流動性ペア(LPペア)を作らずにトークンを直接入れることができます。
これは、PancakeSwapなどに慣れている方には逆に新鮮かと思います。バイナンスのLiquid Swapなどはこの方式を取り入れていますね。
BNB-BUSDのペアで運用したい場合に、BNB-BUSDのLPを作らずとも、それぞれのトークンを好きな比率で入れることができます。(入れた後に1:1になるように自動で変換されます)
毎回毎回LPペアを作るのが面倒だったという方にはおすすめです。
AlphaHomora(アルファホモラ)の仕組み
AlphaHomoraの仕組みは、レバレッジ倍率に合わせてBNBを借り、それを運用するという仕組みを取っています。
例えば、BNB-BUSDペアで運用をする際、1BNBと0BUSDでレバレッジ3倍で運用したとします。
この場合、レバレッジ3倍なので実際に運用されるトークンは3BNB分になります。2BNB分不足しているので、こちらをAlphaHomoraのBNBプールから借り入れます。
2BNB分を借り入れたことで3BNB分となったので、BNB:BUSD=1:1となるように変換されイールドファーミングが開始されます。
イールドファーミングによって得られた収益は一度BNBに変換され、また複利で運用されます。この時、収益の一部が借りたBNBプールに返還されます。(これによって、BNBプールにBNBを預け入れている人にも報酬が入ります。)
AlphaHomoraのやり方
AlphaHomoraの運用開始方法は至って簡単です。LPペアを作る必要がないため、すぐに開始できます。
まずは、AlphaHomoraのサイトにアクセスしてください。
アクセスすると、運用可能な一覧が並んでいますので、「Farm 3x」などのボタンをクリックします。
複数あるファームの中から、運用したいファームをクリックします。すると、各トークンの数量を選択する画面が出てきます。
その後は、「Farm 3x」をクリックします。(3xはレバレッジの倍率によって表記が変わります。)
実際にポジションが追加されていれば完了です。
AlphaHomora(アルファホモラ)で注意すべき点・リスク
「少ない元手でも利益が大きく出せる」と聞くと、飛びついてしまう人も多いとは思いますが、注意点も理解しておきましょう。
①インパーマネントロス(IL, 価格変動ロス)は通常通り発生します。
仮にレバレッジをかけずに(1倍で)運用していたとしても、トークン価格の変動による損失は受けます。これは、他のAMMと同様です。
②借りたBNBに対する証拠金が不足した場合、ポジションが精算されることがあります。
借りたBNBに対して、損失が大きくなった場合には自動でポジションが解消され運用が停止される(その時点で借りたBNBは返却される)ことがあります。
FXなどで言う「ロスカット」のイメージです。
③BNBプールには、貸付リスクが存在します。
BNBプールに預け入れているユーザーは、仮にロスカットされたポジションの不足分が精算されなかった場合に、債務リスクを共有することになります。
AlphaHomora(アルファホモラ)のまとめ
AlphaHomoraはレバレッジをかけてイールドファーミングをできるプロジェクトです。
他にも、運用利益の最適化やBNBプールでの運用、LPペアを作らずに運用開始できるなどの特徴があります。
一方で、インパーマネントロスは通常通り受けることや、自動ロスカットの仕組みも存在するため注意しましょう。