今回の記事では、NFT取引における『手数料』について解説していきたいと思います。
手数料というと少額の事が多い為、なかなか気にすることがない方が多いと思います。しかし、仮想通貨の市場において手数料は無視ができないコストです。
利益を出していきたいと思えば思うほど、この手数料が負担に感じてきます。
今回はそんな手数料について、徹底的に解説していきます。『どこのマーケットプレイスがいいか分からない』『情報が多すぎてなかなかNFTの取引を始められていない』そんな方の参考になれば嬉しいです。
NFTのマーケットプレイスとは?
NFTにおけるマーケットプレイスは、通常のトークン(BTCなどの)プラットフォームとは概念が少し違います。
そもそも『NFT』とはブロックチェーン上のトークンであり、ブロックチェーンにおいて『トークン』は資産の1単位を示しています。
同じブロックチェーン技術を利用し作られているBTC(ビットコイン)などとなにが違うのかというと、NFTがさしているのはデジタル作品の所有権を意味しています。
ブロックチェーン技術を利用した事によって一意性を証明できるため、今まで市場取引が困難だとされていたアート/ゲーム/音楽といったジャンルで新たな価値を創造することが可能になりました。
そのNFTを一次販売・二次販売と取引できる場を提供してくれているのが、NFTマーケットプレイスになります。
NFTの売買にかかる手数料はどんなものがある?
- 販売手数料/出品手数料
- 決済手数料
- 振り込み手数料
- 入庫手数料
- 出庫手数料
- 出品手数料
- 二次販売手数料
- ネットワーク手数料
- 発行手数料
各取引所によって、発生するもの/しないものがあります。
表記もそれぞれ異なるため、利用される前に一度取引所のガイダンスを確認されることをおすすめします。
初めてDeFiに触る人は、売買時の資金を準備する時点で各取引所で手数料が結構発生するので注意しましょう。(特に国内取引所を使った場合は手数料が高いです)
NFTのマーケットプレイス使いやすさ・手数料比較
年々NFTマーケットプレイスも増加し、販売所によってもサービス内容が大きくことなります。
私がおすすめする国内・海外のマーケットプレイスを紹介したいと思いますので、選択肢の参考にしていただければと思います。
【国内】おすすめのNFTマーケットプレイス
Coinchack NFT(β版)

Coincheck NFT(B版)は日本国内で一番最初にできた、NFTマーケットになります。
オフチェーンの為、手数料の多くが無料です。出品時のネットワーク手数料(ガス代)は発生します。
入庫手数料 | 無料 |
出品手数料 | 無料 |
販売手数料 | 販売価格の10% |
出庫手数料 | 0.01ETH(※ネットワークの手数料の変動によって変わる) |
オフチェーンという部分がとても魅力ある取引所になります。
しかし、販売手数料が国内・海外の中でもとてもとても高いので、頻繁に売買したい場合は他の取引所に慣れた方がいいでしょう。
Adam byGMO(β版)

GMOアダム株式会社がコンテンツ流通革命の支援を目的としたNFTマーケットプレイスは、2021年8月31日より販売を開始した比較的新しい販売所になります。
多様な決済方法により、NFTを簡単に利用することが可能になっています。
入庫手数料 | 無料 |
出庫手数料 | 0.005ETH/回 |
決済手数料 | クレジットカードの場合売上金の3% 日本円での支払いの場合300円手数料発生 |
振り込み手数料 | 銀行振り込みの場合別途発生(各銀行によって異なる) |
ネットワーク手数料 | ETH(イーサリアム)での支払いの場合別途発生 |
二次販売手数料 | 売上金の5%(ロイヤリティの設定がある場合は別途プラスで発生) |
AAdam byGMO(β版)では、日本円での取引が可能です。
そのため、仮想通貨を購入がしたことがないユーザーにとっては取引がとてもしやすいです。
【海外】おすすめのNFTマーケットプレイス
OpenSea(オープンシー)
OpenSeaは「NFTマーケットプレイス(NFTの売買ができる場所)」というジャンルの中で最も有名なサイトです。
一日の取引高は74億円(2021年10月現在)とピーク時には一日8万件という驚異の取引数を記録している最大手になります。
入庫手数料(MINT) | 無料 |
販売手数料 | 売上金の2.5%(ロイヤリティの設定がある場合は別途プラスで発生最大10%) |
複数のネットワークを利用できるという点において、ユーザーからは利用しやすいと感じます。
また、NFTマーケットプレイスという業界では最大大手のため安心感はあり高い流動性によりほかのサイトよりは取り組みやすいかもしれません。
Rarible(ラリブル)

Raribleはアメリカの会社が運営しているプラットフォームです。
取引量・アクティブユーザー数共に上位の為、とても人気のある取引所になります。
販売手数料 | 売上の2.5% |
Raribleでは、RARI(ラリ)と呼ばれるガバナンストークンを発行しており、これをファームで稼げることが一番の魅力だと思います。
Raribleで販売または購入をすることでマイニングができる市場流動性マイニングという仕組みをサービスとして提供しています。
また、OpenSeaと結合していることからRaribleで作成・収集したNFTをOpenSeaで管理することも可能です。ETHだけでなく、RARIでも購入が可能なのでお得な取引ができそうです。
BINANCE NFT

2021年6月よりサービスが始められたBinance NFTは、主に3つのマーケットプレイスで販売をおこなっています。
Coincheck同様に、オフチェーンのプラットフォームの為お得な取引が可能です。
発行手数料 | 0.005BNB |
取引手数料 | 承認されたコントラクトアドレスからのNFT取引に関しては無料 |
二次販売手数料 | 売上金の1パーセント(ロイヤリティとして) |
自分の作品を販売したいという方には、現在サービスが一般公開されていないため利用ができません。
ただ、サイトの使いやすさ・見やすさ・購入に関してはとても使いやすいと感じました。
NFTのマーケットプレイスを使う際の注意点
販売・購入共に比較的に簡単に取引をすることが可能ですが、注意点がいくつかあります。
- 購入のキャンセルや返品ができない
- ユーザー同士の取引の為、品質を保証されない(偽物も存在する)
- 仮想通貨の価格変動に巻き込まれる可能性もある
購入のキャンセルや返品ができない
NFTの場合、購入後返品やキャンセルを行う事ができません。
通常商品を購入すると、クーリングオフのような期間でキャンセルや返品が可能が場合がありますがデジタルの場合基本そのような処理はありません。
ウォレットを通じて決済する過程に、『確認』『署名』がありこの時に取引をキャンセルすることは可能ですが支払いしてしまうとキャンセル/返品ができませんので注意が必要です。
ユーザー同士の取引なので、品質を保証されない(偽物も存在する)
NFTは、自分に著作権がなくても作成・販売が可能のため、購入したNFTが偽物である可能性もでてきてしまいます。
例えば、有名な漫画の一つであるワンピースの画像をデジタルデータにしNFT化し販売することもできてしまいます。
NFTマーケットプレイスは、NFTの売買を可能にする場を提供してくれているだけであって、取引は商品を売りたいユーザーと商品を買いたいユーザー間の取引になります。
そのため、品質を保証されているわけではないので注意が必要です。
仮想通貨の価格変動に巻き込まれる可能性がある
NFT取引では、支払いの際基本的にほとんどの取引所が『仮想通貨』での支払いになります。
そのため、ETHやBNBで買うことが必然的に増え仮想通貨の価格変動に巻き込まれてしまう可能性が十分にあります。現に、ETHが高騰したことによってNFT取引では手数料が大きなコストになります。
個人的には、仮想通貨自体の知識をある程度持った上でNFTに取り組む事をおすすめします。
NFTのマーケットプレイス・手数料まとめ
今回の記事では、NFTにかかる手数料について解説しました。
取引所によって内容は異なりますが、1回の取引で複数の手数料が発生し取引回数が増えれば増えるほどもちろんコスト面が膨らんでしまいます。
手数料面だけでなく、NFT取引には様々なリスクも存在しますので取引の際には十分に気をつけて被害者・加害者にならない知識が必要です。