今回の記事では、最新レンディングサービスの『Qubit Finance』について解説したいと思います。
レンディングプロトコルと言えば、最近CreamFinanceが3度目のハッキングをされ14億円もの被害を受けました。資産構築においてレンディングは便利なサービスではありますが、Defiのリスクを体感する事件だったと思います。
今回の記事では、『レンディングサービスに興味がある』『他の仮想通貨運用方法を覚えたい』『Qubit Financeについて詳しくしりたい』そんな方の参考になれば嬉しいです。
実際にQubit Financeでレンディングした手順を画像付きで解説していきます。
Qubit Financeとは?
Qubit Financeは、2021年7月に誕生した新しいレンディングプロトコルになります。
11月現在Qubit FinanceのTVL(預け入れ総資産)は、日本円で680億円ほどです。この『Qubit Finance』ですが、自動福利運用の『Pancake Bunny』を運用しているチームが立ち上げたレンディングプロトコルになっています。
このことから、一つ実績があるチームとしての信頼性は高いと感じます。
また、QubitFinanceではガバナンスコインとしてQBTを受け取る事が可能です。
レンディングプロトコルとは?
レンディングプロトコルとは、名前の通りレンディングが可能なプロトコルです。
具体的に何ができるかというと、Supply(預ける)とBorrow(借りる)の2つができます。言い換えると、誰かが預けたものを借りることができたり、自分が預けて自分で借りるということもできます。
また、BTCやETHなどスワップせずに持っておきたいトークンがある場合にはとても便利です。
例えば、何か運用したい場合はスワップする必要があります。ただ、この操作をした後にトークンの価格が上がった場合、「もったいないことした」というパターンになることもあります。
特に今後もトークンを持っておきたいという人にとってはスワップしたくない方もいると思います。そういう時にこのサービスを利用しトークンを預け、他のトークンを借りて運用すると言う流れです。
そのため、ホールドしておきたいトークンがあるときなどの普通であれば、交換しないといけないトークンを、買い戻せなくなるリスクをヘッジすることができるのがレンディングです。
レンディングプロトコルの利率は高い?
『レンディングプロトコル』の良さとして、利率の高さがあります。
例えば、日本の年利だと0.001%ほどですがQubit FinanceではBNBを預けることで4.46%ほどです。
他の全てのDeFiプロトコルと比較するとAPRが小さく見えてしまいますが、レンディングの場合は主要なトークンの運用に使うことが多いです。
つまりBTCやETH・BNBなどの、その他ステーブル通貨を運用する場合は基本的にレンディングプロトコルから選ぶことになります。
利用率に応じて利率が上がる制度を取っているので、Borrow側が多くなると20%程度などかなりいい利率になります。
レンディングプロトコルの注意点とは?
- ハッキングされやすい
- プロジェクトによって条件が異なる
レンディングプロトコルの注意点として上記2つが挙げられます。
レンディングプロトコルはハッキングされやすい
『ハッキング』されやすい理由としては、TVLが集まりやすいことから狙われやすいという点です。
冒頭でも説明したように、CreamFinanceは今年に入り3度のハッキングを受けトータル89億円もの被害を出しています。
レンディングプロトコル=「狙われやすい」というのがいちばんの理由なので、利用する場合は過去に起きている事件を確認することをおすすめします。
絶対に安全とは思わずに、どういう事件が起きているのか自分も被害者になりうるリスクがあることを確認する必要があります。
レンディングプロトコルはプロジェクトによって条件が異なる
プロジェクトによって利用できるトークン・条件が異なります。
「預けられるトークン」「借りられるトークン」「担保にできるトークン」が違うので、自分が預けたい/借りたいトークンによって利用できるプロトコルが変わってきます。
もう一つは、Borrow Limitまでの割合(借りることができる上限の割合)も異なります。
そのため、『Qubit Finance』だけでなくその他のレンディングプロトコルもリサーチする事をおすすめします。
Qubit Financeの対応ネットワーク
現時点でQubit Financeの対応ネットワークは、BEP20のみです。
送金の際送り間違いのないように注意が必要になります。
Qubit Finance以外の有名なレンディングサービス
Qubit Finance以外にもレンディングサービスはいくつかあります。
気になる方は各プロジェクトの利用方法を参考にしてください。
Venus(ビーナス)
Venusでは、ステーブルコインとして『VAI』・ガバナンスコインで『XVS』を貰う事ができます。
Defiの運用で懸念する理由の一つに手数料がありますが、バイナンスが提供しているBSC上で運用することができるのでコストを抑えた運用が可能です。
ForTube(フォーチューブ)
他のプロトコルと比べると、多少ではありますが返済金利が低いのがこの『Fortube』です。
利用可能なネットワークは、BSC/ETH/BSC/Polygon/OEC/Arbitrumです。アセットも世界的に人気ある通貨が多いので、利用のしやすさがあると感じます。
AAVE(アーベ)
レンディングサービスの中でも古くからあり規模が大きいのがこの『AAVE』です。
AAVEは、イーサリアムネットワーク(ERC20)・Polygon 上で運用することができるプラットフォームになります。フラッシュローンという一つの決済で借り入れ・返済を処理することで、無担保で仮想通貨を借りることができるサービスを一番はじめに始めたプロトコルでもあります。
Qubit Financeの使い方
実際にQubit Financeを利用し今回はETH(イーサリアム)を預けQBTを借りたいと思います。
- メタマスクにETH(イーサリアム)を入金する
- QubitFinanceとMetamaskを連携する
事前にすることとしては、上記2点です。
ネットワークがBSCの為、メタマスクのSmartChainにBinanceからETH(イーサリアム)を入金しQubitFinanceとMetamaskの連携を行ってください。
Supply(預ける)の方法
『Supply Markets』でETHの選択をし『APPROVE』していきます。
全額預ける場合は『Max』ボタンで入力することが可能です。
トランザクションとガス代の表示がありますので確認ボタンで進みます。
※今回のガス代は0.003BNBほどでした。
『APPROVE』から『Supply』に変わったらボタンを押してください。
ガス代の『確認』が再度でてきますのでそちらを押して完了です。
Borrow(借りる)の方法
ETHを担保にしてQBTを借りたいと思います。
『Collateral』のバーの部分をタップします。
『UseETHasCollateral』をタップしガス代の確認をします。
この画面がでたら担保にすることが完了しています。
『BorrowMarkets』でQBTを借りていきます。
※今回のガス代は0.006BNBほどでした。
これで借りる一連の流れが完了しました。
QBTのRewardがあるのでNETAPRが増えた事が確認できると思います。
その他の利用手段(ガバナンスコインを更に運用)
QubitFinanceの運用方法としてもう2点紹介します。
- ガバナンスコインを預け入れる
- ガバナンスコインをロックする
※参考程度に利用される場合は、ガイドラインを確認の上利用してください。
ガバナンスコインを預け入れる
QubitFinanceでは、ガバナンスコインとしてQBTを受け取れます。
画面右上で確認することができます。
手順はETHで預け入れをした流れで行う事ができ、預けることでよりAPRを上げることが可能です。
ガバナンスコインをロックする(QBT Locker)
QubitFinanceでは、『Locker機能』がありこれを利用して運用することも可能です。
この機能もAPRを上げることが可能になり、最大2.5倍の利率を上げることができます。
1週間から最大2年までのロック期間を選択することが可能です。
Qubit Financeのまとめ
QubitFinanceを実際に利用する過程を紹介しましたが、これから読み取れる事としてこの工程だけですでに資産がプラスであることが分かると思います。
ETH(イーサリアム)は預けた事で金利が発生し、QBTは返済分がー5.42%ありますがボーナスが+33.8%です。そのため、借りるだけで返済分を引かれてもプラスである事がわかります。
しかし、利用者が増加すればするほどAPRは下がります。このQubitFinanceも当初は、ETHを預けると10%ほどの利率ありましたが私が今回預けた際は0.5%でした。それでも国内の金利と比べるとかなり高いですが利用する場合はリスク含めガイドライン確認の上利用することをおすすめします。
興味がある方は実際に利用しながらレンディングプロトコルについて理解を深めていただければと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。