今回の記事では、『Bybit(バイビット)の両建て』について解説していきたいと思います。
2021年10月にBTC(ビットコイン)が史上最高値を更新し、引き続き仮想通貨への関心が高まっています。
そんな中、高いレバレッジが利用できる取引所として注目されているのがBybit(バイビット)です。トレーダーからの人気も高く、高レバレッジ意外にも「両建てが認められている」という点も魅力の一つです。
両建てはうまく使うことで利益を確保しつつ、損失を減らすことができるようになるので使う場面やタイミングを理解することで自分の運用の幅が広がります。
今回はそんなBybit(バイビット)での両建てについて、『やり方・メリット・デメリット・注意点(リスク)』について詳しく解説していきます。興味がある方は是非最後まで読んでください。
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そもそも両建てとは?
両建てとは「ロング(買い)ポジション」と「ショート(売り)ポジション」を同時に保有することを言います。
両建ての仕組み
例えば、BTC(ビットコイン)が値上がりすることを見込みロングポジションを持ったとします。ですがその後下落した場合にロングポジションをそのまま保有した状態で新しくショートポジションを保有したとします。
仮に価格がまた上昇しても、元々ロングポジションを保有していたわけなので、ロングポジションは利益を確保でき下降が続いたとしてもショートで利益が確保できるという仕組みとなっています。
このように、運が良ければ相場がどちらに傾いても利益を出すことが可能になったり片方のポジションの損失を抑えるリスクヘッジとして活用できる方法を「両建て」と言います。
両建てのメリット・デメリット
両建てを活用する際のデメリット・メリットは以下です。
メリット
- 中長期トレンドを追いながら短期トレンドでの利益も望める
- 相場の急変に対するリスクヘッジが望める
- 負けのリスクを減らすことにつながる
相場が激しい仮想通貨は、予測が難しい為リスクヘッジとして活用することが可能です。
個人的な感想として、長期保有したい場合やハイレバレッジでの取引の際には向いていませんが、短期取引や損失をおさえたい場合にレバレッジを低く設定し活用するのがおすすめです。
デメリット
- 両建てを解消するタイミングが難しい
- スプレッドやスワップポイントの負担がある
両建ては、価格の変動による損失を防ぐことができる反面、上に記載したデメリットもあるので「両建て」のやり方・仕組みについてよく知った上で活用しましょう。
特に「この損失を確定させたくない」「もう少しポジションを解消するのは待ってみよう」という心理が働くので、解消する判断を先延ばしにしてしまいがちです。
また、利益が出ているポジションを決済した後に、もう片方のポジションの損失がどんどん膨らんでいき両建てとしての利益がなくなってしまうことも起こり得るので、決済するタイミングを見極めることが大切です。
ちなみに海外の仮想通貨取引の多くは「両建て」を禁止しているので、両建てが認められているかどうかも確認してから取引所を利用するようにしましょう。
Bybti(バイビット)では「両建て」が可能
Bybit(バイビット)では「両建て」が許可されていますが、「USDT無期限契約」という取引方法のみ認められています。
このほかに「インバース無期限契約」などがありますが、インバース無期限のBTC/USDT以外を利用した両建てトレードはできません。
なので「BTC/USD(USDC)」「ETH/USD(USDC)」「XRP/USD(USDC)」などのドルストレード(米ドルと同じ価格になるように設計された仮想通貨の取引)を利用した両建てはできません。
ただし擬似的な両建てとして「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」でそれぞれポジションを保有することはできるので次の項目で紹介します。
「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」の2つを活用した両建て
「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」の2つの取引ペアを使った両建てでは、それぞれの市場の資金調達率の差から手数料を稼ぐことができます。
例えば、USDT取引でポジションを保有したら仮想通貨ペアのインバース取引の真逆のポジションも保有します。そしてレートの動きによってどちらかを損切りし、どちらかを利食いすることで両建てトレードを擬似的に成立させることが可能です。
ただ、必ずしも資金調達率が2つの契約において相殺されるわけではないので、2つの取引ペアを使った際の資金調達率の手数料の動向はチェックするようにしましょう。
「USDT無期限契約」のみを活用した両建て
そもそもUSDT無期限契約とはどういうものなのか?下に特徴をまとめました。
- 両建てが可能
- 取引に使う通貨はUSDT(テザー)
- USDTを保有していれば複数の仮想通貨ペアに投資が可能
- USDTは米ドルと価格が同じになるように設計されている通貨なので、値動きが比較的安定している
- 取引に使われる基本通貨が同じなので、含み損を使って他の銘柄に投資することができる
- インバース無期限契約と比べて損益の計算が簡単
こちらが「USDT無期限契約」の主な特徴になります。簡単にいえば、法定通貨(ドルや円)に代わって「USDT」を取引に使うという仕組みになっています。
ちなみに両建てはできませんが「インバース無期限契約」のみの取引についての特徴も解説しておきます。
「インバース無期限契約」とは
「インバース無期限契約」について特徴を下にまとめました。
- 市場流動性が高い通貨を取引の基本通貨として扱う
- 短期的な売買で利益が出やすい
- 取引する銘柄ごとに基本通貨が異なるので損益を別計算できる
- 基本通貨として使う各種通貨同士を交換することが可能
「インバース無期限契約」はBTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などの仮想通貨を基本通貨として、米ドルとの差金決済取引を行う方法です。主軸が仮想通貨なので値動きが激しく、大きな利益が得られるところが魅力です。
また先ほどもい言いましたが「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」を併用すれば擬似的な両建てが可能です。「インバース無期限契約」のみでの両建てはできないので注意しましょう。
Bybit(バイビット)で両建てする方法・やり方
ここからは実際にBybit(バイビット)の「USDT無期限契約」で両建てする方法を画像付きで解説していきます。手順は大きく分けて3つです。
- 無期限契約の取引画面を開く
- 「参入注文」タブからポジションの新規注文をする
- 「参入注文」タブから反対側ポジションの新規注文をする
では、早速紹介していきます。
1. 無期限解約の取引画面を開く
まずはBybit(バイビット)にアクセスします。
トップページ上部にある「デリバティブ」→「USDT無期限」の順にカーソルを合わせ「BTCUSDT」をタップします。
2. 「参入注文」タブからポジションの新規注文をする
次に、BTCUSDの取引画面が表示されるので、右側にある注文画面で「参入注文」を選択します。
その後「指値」「成行」「条件付」などの注文種別を選択していきます。
ちなみに「参入注文」は新規のポジション建ての時に使い、「決済注文」はポジションの解消をする時に使います。なので必ず「参入注文」を選択して、方向が異なるポジションをそれぞれ発注しましょう。
指値注文の場合
指値注文を選択した場合は、希望する指値価格と注文数量を入力した上で「買いで参入」または「売りで参入」をタップします。
1つ目のポジションの注文が終わったら、反対側ポジションの注文をします。
まず希望する指値価格と注文数量を入力した上で、1つ目にした注文とは逆のポジションの注文を行います。
あとは値動き次第でどちらかを損切りし、どちらかを利食いすれば両建てトレードが成立します。
成行注文の場合
成行注文を選択した場合は、数量のみを入力した上で「買いで参入」または「売りで参入」をタップします。
1つ目のポジションの注文が終わったら、反対側ポジションの注文をします。
成行注文を選択した場合には、数量のみを入力し、1つ目の注文とは逆の注文を行います。
あとは値動き次第でどちらかを損切りし、どちらかを利食いすれば両建てトレードが成立します。
3. 「参入注文」タブから反対側ポジションの新規注文をする
最初のポジションを立てたら、再び「参入注文」タブを選択して反対側ポジションの新規注文を行いましょう。
反対側ポジションから注文するときの注意点があります。
両建てする際は、「決済注文」タブから注文を行わないようにしっかり確認してから操作を行いましょう。もし間違えて「決済注文」タブから反対側ポジションの注文を行なってしまうと、保有しているポジションが解消されてしまうので気をつけてください。
両建てするときは「参入注文」タブから注文を行うようにしましょう。
擬似的な両建ての方法・やり方
「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」のBTC(ビットコイン)通貨ペアで両建てをする場合は、それぞれの注文画面で同じだけのポジション量を注文しましょう。
ちなみに「インバース無期限契約」の場合、注文画面に「決済注文」という項目はありません。
そして「USDT無期限契約」と「インバース無期限契約」の2つでBTC(ビットコイン)の擬似的な両建てを行う場合は、証拠金同士が干渉し合いません。
そのため急激な値動きがあった場合には片方のポジションがロスカット(強制決済)になってしまうので、証拠金維持率は必ずチェックしておきましょう。
Bybit(バイビット)で両建てする際の注意点
Bybit(バイビット)で両建てをする際にはいくつか注意点があります。
- マージンモードで証拠金の扱いが異なる
- 手数料負けするリスク
- 決済のタイミング
こちの3つのことに注意して行いましょう。理由は以下です。
1. マージンモードで証拠金の扱いが異なる
Bybit(バイビット)では注文を行う際に自分でレバレッジの掛け方を決められます。ただクロスマージンと分離マージンでは証拠金の扱いが異なるので注意しましょう。
- クロスマージン…口座残高の全てを証拠金に使う・レバレッジは最大で固定
- 分離マージン…一つの注文に対して使用する証拠金とレバレッジを自分で決められる
一般的には分離マージンがリスクを抑えた投資ができるとされていますが、大きな利益をもたらしてくれる可能性が高いのはクロスマージンです。なので、どちらを利用するかはその人の考え方次第です。
ただ、両建てをする場合は、この2つのマージンの違いによって取引条件が変わってくるので注意が必要です。
また両建てをする場合は証拠金が二重にかかります。売りと買いのポジションの数量を比較して、数量が多い方の証拠金が必要になることはありません。なので証拠金は2倍用意する必要があります。
クロスマージンモードで両建てした場合
クロスマージンモードの場合は、両建てで保有している2つのポジションの損益が合算されます。証拠金を同じ財布から出しているような状態なので、ロスカット(強制決済)されるリスクは低くなります。
分離マージンモードで両建てした場合
分離マージンモードの場合は両建てで保有している2つのポジションがそれぞれ別々の証拠金によって注文されている状態です。
そのため急激な値動きがあると片方のポジションがロスカット(強制決済)される可能性があります。
ロスカット されるということはかなりハイリスクなことなので、こういったそうれぞれの要素を考慮しながらマージンモードを選択しましょう。なお、両建てをしている状態でクロースマージンから分離マージンに切り替えることはできないので注意しましょう。
2. 手数料負けするリスク
USDT無期限契約で注文を行う場合は、注文時と決済時に手数料がかかります。
「買い注文」と「売り注文」を同時に保有して決済するとなると合計で4回分の手数料がかかります。この手数料分を上回る利益が出せると確信があるならば、両建ては有効な手段と言えます。
これに加えて、仮想通貨取引には一定の時間が経過するごとに資金調達率という手数料が発生します。これは簡単にいうと金利のようなもので、仮想通貨を保持していると毎日発生します。
取引所によって資金調達料が発生する時間は異なりますがBybit(バイビット)では、日本時間の「1:00・9:00・17:00」の8時間ごとに発生します。この資金調達料はそのときの資金調達率によって変動します。
場合によっては資金調達率がプラスになることもあり、手数料を受け取ることができるのですが、マイナスの場合は1日3回分の手数料が取られるので注意しましょう。
Bybitのより詳しい手数料についてはこちらを参考にしてください。
3. 決済のタイミング
両建てでは、どのタイミングで片方のポジションを決済するかによって大きく利益が変わってくるので、「決済するタイミングが難しい」という点があります。
決済のタイミングは最初は難しいと思うので、経験を積んでいくしかありません。「このタイミングで決済すれば必ずうまくいく」という方法もないので、自己判断・自己責任で決済のタイミングを見極めましょう。
両建てする際はこういった点を理解した上で行って下さい。
まとめ
- 両建てのメリットは利益を確保しつつ、損失を抑えられる
- 売りと買いの2つのポジションを注文することで稼ぐことができる
- マージンモードの選択や手数料負けに注意が必要
- Bybit(バイビット)では「USDT無期限解約」のみで両建てが可能
- 「USDT無期限契約」と「インバース無期限解約」の2つを利用することで擬似的な両建てが可能
ポイントとしてはこんな感じです。実際にやってみるととても簡単なので、興味のある方は、「メリット・デメリット」「注意点」をよく考慮した上で利用してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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